スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ボール

937 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/06/19 03:16 ID:6a31Kkmc
兄が数年前、高速道路でバイク事故を起こした時の話。

両足切断か死ぬかのどちらか、と宣告を受けたにも関わらず、
どうにか両足とも生足で残り、しかも死なずに済みました。
しかし受けた事故の衝撃で、自制と痛みの神経が離れて、
わかりやすく言うと、痛みを感じない暴力団風1歳児な感じでしょうか。
訳のわからない事を言っては看護婦を殴るは、ぐちゃぐちゃの足で隙をみて歩こうとする。
家族で夜通し介護をすると病院に約束したため、拘束されずに済んだ兄だったが、
こっちはとても辛い毎日を送ることになった。

ある夜、歩かないように監視するため病院に泊まっていた時のこと。
個室の椅子で、疲れから知らない内に寝てしまっていました。
ギィ
ベッドの音でハッっと目が覚め見ると、
暗い病室の真中でベッドの両脇の冊に掴まり、両足膝下を左右くの字に曲げて、
立ち上がろうとしている兄がいた。
すぐさま取り押えてベッドに押付けようとしたが、一点を見つめフーフー言いながら動こうとしない。
ナースコールもすでに兄によって隠され、探している余裕はなかった。


938 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/06/19 03:25 ID:6a31Kkmc
とりあえずへたに動かすのもまずいと思い、話をして落ち着かせようとした。
「どうしたの?何かあったら言ってよ」
そう言うと、「ボールとれなかったから…」と、いつもの寝言が始まった。
医者の話しだと、常に寝起きの頭の状態らしく、よくこんな事を言っていたから、何も不思議じゃなかった。


939 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/06/19 03:26 ID:6a31Kkmc
「ボールなんてないでしょ?!どこにあるの?!」
そう聞くと、
「そこにあるだろ。はやくとれよ」
鳥肌が立った。
兄の目線を追うと、床に緑色の小さいゴムボールが本当に転がっている。
「とれよ」
そう言われたけど、とても取れる状態じゃなかった。
兄を押さえている為じゃなく、そのボールの奥に、人の手と足が見えたから。
手と足先が同じ位置にあるわけないのですが、何故かそう見えたんです。
とても振り返る事が出来なかった。と言うか、体全体がひきつけを起こしたように、震えていたせいもあった。


940 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/06/19 03:28 ID:6a31Kkmc
ふと兄を見ると、目線がゆっくり移動している。
すでにボールの高さじゃない位置を、左右にゆっくり目で追っている。
「あ…」と何かを言おうとした兄に、「だいじょうぶ、だいじょうぶだから」。
そのときはとにかく何も聞きたくなかった。
徐々に何かが近付いてくる気配を背中に感じながら、何かが見えないように反射的に目をパチパチしながら、
震えた手でコールを必死に探し、ベッドの下に隠してあったコールを見つけた。
そして看護婦を呼び、兄を寝かせた。

「だいぶ疲れてますね、どうぞ休んで下さい」
と言う看護婦に、違う意味で悪いと思いながらも兄を頼み、病室を足早に退出しました。

その後は何も起らなかったけど、(たぶん)
こんな状態の人がぼけて語る話しは、全部が全部夢物語りじゃなくて、
何か理由があって語っている時もある事を実感しました。
怖いと言うか、不思議な感じが残った体験でした。

関連記事

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

アマガエル飼い始めました
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
最新トラックバック
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

プロフィール

まりねこ28

Author:まりねこ28
他にもブログやってます

暇つぶしオールフィクション
スカッとする話などをまとめてます

パチテン777
パチンコ・パチスロの演出やスペックなどを書き上げるところです


にほんブログ村 ネットブログへ

ランダム記事
スポンサード リンク
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。